デジタルワーカーモデルの負担
Blue Prismは銀行、保険、公共部門で長い実績があり、そのガバナンスモデルは確かな強みです。一方、小規模なチームにとっては、そのモデルを維持するコストが負担になります。1
処理能力はライセンス次第
処理能力をデジタルワーカー単位で購入するため、同時処理を増やすには設定変更ではなく、ライセンス購入の判断が必要です。
最初の自動化までに時間がかかる
環境構築、Object Studio、Process Studioでの開発、統制されたリリース手順が必要なため、最初の自動化から計画を伴うプロジェクトになります。
専門の開発者が必要
オブジェクトとプロセスを分離する設計は強力ですが、使いこなすには専門のトレーニングを受けたBlue Prism開発者が必要です。
現段階では不要な統制の負担
統制機能は、規制要件への対応が必要な自動化施策のために用意されています。十数件のプロセスを自動化する小規模なチームでも、必要性にかかわらず、その仕組みの費用を負担することになります。
Robomotion vs Blue Prism
乗り換えの判断を左右する観点に絞った比較であり、機能を網羅した一覧ではありません。Blue Prismの製品構成と機能はエディションや個別の契約によって異なるため、一律に断定せず、公開されているモデルに基づいて記載しています。
| 比較項目 | Robomotion | Blue Prism |
|---|---|---|
| 規制業界での実績 | 中小企業から中堅企業まで幅広く利用されています。データの保管場所に関する要件に対応するため、セルフホストやエアギャップ環境への導入も可能です。ただし、規制業界の大企業でBlue Prismに匹敵する実績はありません。 | 銀行、保険、行政での長い導入実績と、そこから培われた監査・統制モデルがあります。規制業界での調達では、これが決め手になります。 |
| ガバナンスと監査対応 | 操作ログ、エージェントごとの認証情報の利用範囲設定、元に戻せる操作に対応しています。堅実な機能は備えていますが、正式な統制フレームワークではありません。 | 職務分掌とリリース管理を備えた、成熟した体系的なガバナンスモデルです。監査人の要件を想定して設計されています。 |
| 処理能力の課金方法 | 定額の月額プランです。どのプランでも同時実行数に応じた課金はありません。 | デジタルワーカー単位のライセンスで、並列処理能力はライセンス数に応じて増えます。 |
| 並列実行 | 1つのフローで、1台のロボット上で数百のジョブを同時実行できます。エントリープランにも含まれています。 | 同時実行の上限は、ライセンスを購入したデジタルワーカーの数で決まります。 |
| 最初の自動化が稼働するまで | 登録し、プロセスを記録して実行します。数日で稼働し、通常はパートナーへの依頼も不要です。 | 環境構築、オブジェクトとプロセスの開発、統制されたリリース手順が必要です。通常、四半期単位の期間がかかります。 |
| 同一製品内のAIエージェント | エージェントは中核機能として組み込まれており、レコーダーや外部連携機能をツールとして呼び出せます。構築済みの役割別エージェント55種類以上をワークスペースに採用できます。 | プラットフォームにAI機能はありますが、製品の中心は引き続き、あらかじめ定めた手順に従うプロセス自動化です。 |
1プロセスをテスト込みで1日で移行
かつては移行の負担が、チームの成長に合わなくなったプラットフォームを使い続ける理由でした。AIコーディングエージェントが、その状況を変えました。エクスポートしたBlue PrismのプロセスをClaude CodeやCodexに渡すと、オブジェクト、ステージ、データアイテムを読み取り、同等のRobomotionフローを作成します。以前は手作業で数週間かかっていた再構築が、テストを含めて1日で完了します。
- 1プロセスとそのビジネスオブジェクトをエクスポートし、エージェントに渡します。
- 2エージェントがオブジェクトの各アクションを対応するノードに置き換え、Robomotionフローを作成します。
- 3同じ入力データで、既存のプロセスと新しいフローを並行して実行します。
- 4出力を比較し、差異を修正して、スケジュールを設定します。ここまで同じ日に完了します。
これは1つのプロセスの場合です。200件のプロセスがあれば、それだけの規模の移行になります。最も時間がかかるのは変換作業ではなく、何年も誰も開いていないオブジェクトに埋もれた業務ロジックの把握と、実データで初めて明らかになる例外への対応です。予算は再構築ではなく、こうした作業に見込んでおく必要があります。
こんな方におすすめ
規制業界の大企業で、監査人が正式な統制フレームワークを求め、Blue Prism開発者を擁するCoE(専門組織)がすでにあり、ガバナンスの不備が多大な損失につながる業務プロセスを抱えているなら、Blue Prismが適しています。その点は、あらかじめ率直にお伝えします。Robomotionが適しているのは、監査対応ではなく、処理能力と時間が制約になっているチームです。
主に同時実行数を増やすためにデジタルワーカーのライセンスを購入している場合や、単純なプロセスが四半期にわたって開発待ちになっている場合は、この比較がお役に立ちます。
Blue Prismを選ぶべきケース
- 監査人が、自動化プラットフォーム自体に正式な職務分掌とリリース管理のモデルを求めています。
- 銀行、保険、行政の分野で、規制業界での確立された実績が調達要件になっています。
- 専門のトレーニングを受けたBlue Prism開発者と、稼働中のCoE(専門組織)があります。
- 業務プロセスの数が多く、ガバナンス体制の維持にかかる費用に見合う効果があります。
併用できますか?
はい。一般的には、統制・監査の対象となるプロセスはBlue Prismに残し、新規業務や同時実行数の多い業務のうち、処理能力に応じたライセンス費用が課題となるものをRobomotionで実行します。併用は、監査人がすでに承認したプロセスに手を加えず、実際の業務で比較するための合理的な方法です。
Blue Prismの代替に関するよくある質問
Robomotionは大企業でも使えるBlue Prismの代替ですか?
処理能力、導入の速さ、コストの面では有力な代替となり、オンプレミスやエアギャップ環境にも導入できます。ただし、正式な監査・統制フレームワークの面ではまだ同等ではありません。それが必須要件であれば、Blue Prismの継続利用をお勧めします。
Robomotionにないものは何ですか?
職務分掌に関する正式な統制フレームワークはなく、現時点ではベンダーとしてSOC 2認証も取得していません。プロセスマイニング機能や、Blue Prismに匹敵する規制業界での導入実績もありません。これらは、比較検討の結果、Blue Prismが選ばれる理由になり得る点です。
ライセンスはどう違うのですか?
Blue Prismはデジタルワーカー単位でライセンスを提供するため、並列処理能力はライセンス数に応じて増えます。Robomotionは定額の月額プランで、同時実行数に応じた課金はありません。どのプランでも1台のロボットで数百のジョブを並列実行できます。
Robomotionを完全に自社インフラで運用できますか?
はい、エアギャップ環境を含め、自社インフラのみで運用できます。認証情報プロキシとクライアント側の暗号化により、認証情報は社内ネットワーク内に保持されます。
プロセスの移行にはどのくらいかかりますか?
1つのプロセスであれば、移行とテストまで1日で完了します。Claude CodeやCodexなどのAIコーディングエージェントが、既存のBlue Prismのオブジェクトとプロセスを読み取り、Robomotionフローを作成します。その後、出力が一致するまで、同じ入力データで両方を並行して実行します。レコーダーはBlue Prismと同じくWeb、デスクトップ、Javaの操作に対応しているため、手作業で再構築する必要はありません。ただし、多数のプロセスをまとめて移行する場合は、本格的なプロジェクトになります。工数の大半を占めるのはツールの操作ではなく、既存のオブジェクトに組み込まれた業務ロジックを読み解き直す作業です。
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1. SS&C Blue Prismは自社サイトで製品エディションとライセンスモデルを公開しています(blueprism.com/pricing)、閲覧日:8 August 2026。競合製品の情報は、閲覧時点で公開されていた条件に基づいています。プランや機能は変更されるため、最新の条件は各ベンダーにご確認ください。RobomotionはBlue Prismと提携関係にありません。Blue Prismの商標は、それぞれの権利者に帰属します。